歴史を背負うクラシック
ヴィジュアルによる更新
が「これから」を創る
違和感というコントラストによって
過去が未来に生まれ変わる現在(いま)
違和感というコントラストによって過去が未来に生まれ変わる現在(いま)
日々上書きされていくファッションにおいて、一見食べ合わせが悪そうにもみえる
伝統(=Classic)と先端(=mode)は相反することはない。
ファッションを含むカルチャーとは、時間をかけて育まれてきたものであり、
歴史的な文脈を無視してそれを語ることはできない。
今それが新しいと思うことには、自覚的であれ、無自覚であれ理由は存在する。
伝統とは革新の連続という言葉の通り、イノベーションが起こらないものは、
そこで途切れる宿命であり、それがそのものの存在価値とも言えるかもしれない。
ファッションにおいても、歌舞伎や能、狂言などの伝統芸能の襲名に似たような
クリエイティブディレクターの交代が度々行われる。
その度にブランドは生まれ変わり、イメージは更新されていく。
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その流れは、Epokalでも度々紹介してきているが、Christian diorのクリエイティブ・ディレクターを
務めていたラフ・シモンズやLanvinのアルベール・エルバスがほとんど同じタイミングでメゾンを去り、
3月末にはエディ・スリマンもSaint Lauretを離れた。
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その一方、Balenciagaのディレクターには飛ぶ鳥も落とす勢いのヴェトモンのデムナ・ヴァザリアが
就任するなど、いたるところで新陳代謝が活発に起こっている。
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その前には、ジョン・ガリアーノのマルタン・マルジェラ改造計画やアレッサンドロ・
ミケーレによる大改革などが、大きな話題となった。クリエイティブ・ディレクターの
交代によって最も変わるのは創造される服に違いないが、ヴィジュアルに現れる変化も
非常に大きい。
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上述の新生グッチの舵をとるアレッサンドロ・ミケーレは、就任以降これまでのグッチの
イメージを根こそぎ引き剥がすと形容しても良いような、新しいヴィジュアル・イメージを
打ち出すとともに、最近では東京やベルリンなど世界の主要都市の街中で撮影を敢行し、
ラグジュアリーでありながらも、ストリートやカジュアルといった要素を感じることが
できる洗練された世界観を打ち出している。
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ここで重要なのは、そこで生み出されるコントラストだ。
ファッションにおいては、もはやクラシックの域に入る老舗メゾンのイメージ更新には
強いコントラストが必要になるのは当然で、クラシックのアップデートにおける強烈な
コントラストということであれば、渋谷慶一郎氏が手がけた初音ミクによるオペラ
『THE END』も想起される。こちらのオペラではLouis Vuittonが衣装提供をはじめとする
協賛を行い話題となった。
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もちろん、こうした変化は賛否両論を呼び、新規の顧客を獲得する一方で、既存の顧客が
離れていくという状況を生むことにもなるのだが。逆に言えば、ファッションにおいて、
服もさることながら、ビジュアルが作り出すイメージがどれほど強力なものなのかを
物語っているとも言えるわけであり、Instagramをはじめとして、かつてないほどに
イメージとしての写真や動画が消費される中で、その重要性は高まるばかりである。
私たちEpokalがファッションを行為として捉え、カルチャーをアップデートさせるための
きっかけとして創刊した雑誌、INSPIRATION CULT MAGもまさにヴィジュアルに特化した
雑誌であり、ICMメンバーがTOMMY HILFIGERを撮り下ろすマンスリー・フォト・マガジン
『 4 SENSE’S FOR TOMMY HILFIGER』は、多くの人に馴染みのあるブランドである
TOMMY HILFIGERを、ストリートの感性によって創造されるヴィジュアルによって
アップデートするものである。
見慣れたものほど、変わった時のインパクトは大きいものだ。
TOMMY HILFIGERに対する、あなたのイメージを覆すヴィジュアルを是非ご覧頂きたい。
『New Casual Style』をテーマにインスタグラマー・@yuma1983とスタイリスト・知念美加子が
創り出した新たなTOKYOスタイルはこちらから。