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日本は本当にクールか?主観と客観の
バランスに次世代の可能性を探る

アニメ・漫画・アイドルを中心とするアキバカルチャーと
ファッションの結びつきに見る次なるクリエーション

アニメ・漫画・アイドルを中心とするアキバカルチャーとファッションの結びつきに見る次なるクリエーション

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今も昔も、日本という極東の島国は欧米からの視点ではエキゾチシズムをもたらす
装置として機能しているという側面がある。
古くは鎖国体制の江戸時代に出島から輸出された商品の包み紙として使われて
いた浮世絵が、ゴッホやモネ、ドガといった印象派の画家の目に留まり、
彼らに強い影響を与えた。

 

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L) http://upload.wikimedia.orgR) http://pds.exblog.jp/pds

 

近いところでは、2015a/w メンズコレクションや2014 fallクチュールコレクションに
おいてジャポニズムが1つのキーワードとなっていたりと、トレンドとして一定の周期で浮上してくる。
かつてUnderCoverに代表される東京ブランドが、裏原ストリートカルチャーを
自身の創作に意識的に取り込み、世界に向けて発信し、世界的に受け入れ
られたように島国ならではの独自の文化は、欧米人に歓迎されている。

 

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L) http://blog-imgs-63.fc2.com R) https://nf-media.s3.amazonaws.com/

 

ところで、ファッションがお好きだと思われる皆様は漫画やアニメ・ゲームに
アイドルなどいわゆるジャパンクールと括られるアキバカルチャーも同様に
お好きだろうか?
ジブリにガンダム、エヴァンゲリオンなどの作品をはじめとするアニメはもはや
国是と言っても過言ではないほどに私たちの中に浸透し蓄積されており、
幼い頃から今に至るまで、その熱量に差はあれど、漫画やアニメに触れた
ことのない人はまずいないだろう。

 

ジャパンクールなのか、クールジャパンなのか、そんなことはどうでもいいが、
国策で海外にジャパンクール的なものを売り込むという態勢については、
正直肯定派ではない。
これについては別稿に譲るとして、そういったアキバカルチャーとファッションの
結びつきについて書きたいと思う。

 

広義のファッションが時の文化のもっとも表層を反映するものであるならば、
昨今のファッションとアキバカルチャーの結びつきは必然と言えるだろう。
ガラパゴスとも呼ばれるそれらの文化は、ある意味で非常に成熟した文化で
あり一般的に語られる日本人の精神構造を色濃く反映している。

 

ここ最近は、自身のルーツと世界でウケる自国のカルチャーを模索した結果として、
日本国内で意識的にアキバカルチャーをベースとしたクリエーションを提示する
若手デザイナーも増加し一つの流れを作っているが、個人的には主観性と
客観性のバランスを欠くものが多いことからあまり肯定的にはなれない。
(そういった意味では前述のUnder Coverはバランス感覚に優れたクリエーションを
行っていた稀有なブランドであると言える。)

 

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http://cdn.tokyotelephone.com

 

そうしたことからも、今回注目したいのは海外クリエーターが取り入れている
アキバカルチャーである。
以前と比べると、かなり状況は変わってきてはいるものの日本のカルチャー
またはクリエーションは欧米にとってはエキゾチシズムを与えてくれる道具に
過ぎず、日本ではもはやメインカルチャーとなったアキバカルチャーも、
世界規模でみれば、やはりサブカルチャーであり、だからこそ世界のトップ
クリエーター達は興味を持ち、取り入れようとするというのが現実だろう。

 

有名なところでは、村上隆のイラストを当時ルイ・ヴィトンのクリエーティブ
ディレクターを務めていたマーク・ジェイコブスが採用し、バッグや財布などに
大胆にプリントした。
マーク・ジェイコブスはアートコレクターとしても有名で、モダンアートに精通している
村上隆とのコラボレーションの後には草間彌生の作品を同様に使用した作品を手掛けている。
草間彌生のアート作品は今回の本筋からは少しズレるが、村上隆の作品に
関しては本人が自覚的にアキバカルチャーを取り上げており、この意味では
ハイファッションにおけるアキバカルチャーの台頭を印象付けるものであったと言えるだろう。

 

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http://www.harpersbazaar.com
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http://daisymaepr.com

 

同様のものには、ジョジョの奇妙な冒険とグッチがキャンペーン広告で
コラボレーションを行い話題を集めた。

 

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http://openers.jp

 

こうしたコラボレーションより更に踏み込んだものとしては、士郎正宗原作の映画
『エクスマキナ』においてプラダが劇中の衣装デザインを行うという、上記の例とは
方向性の異なるコラボレーションを果たしている。
漫画やアニメの中の衣装は二次元の中においては違和感なく成立するが、
あまりにリアリティーを欠いているものも多く、ファッションデザインに関係する
者としては気になってしまうものが少なくない。
リアリティーのなさが二次元であるよさであるとも言えるのだが、作品によっては
それが作品の世界観を高める可能性を秘めていることから、プラダと『エクスマキナ』の
コラボレーションは興味深いものであった。
こうした動きには、もちろんコマーシャル的な側面もあり一時的なコラボレーションに
留まっているが、個人的には非常に大きな可能性を感じている。

 

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L) http://www.planetdamage.com R) http://www.planetdamage.com

 

これについては、スタイリスト・衣装デザイナーである北村道子氏も攻殻機動隊
やパトレイバー等の監督して世界的に著名な押井守との対談において、

「ところで、これからの劇場用アニメ作品で衣装デザインで北村さんに協力して
欲しいって思うけど。アニメーションって衣装がないんだよ。それがアニメーションの課題だった。
これまではキャラクターを作る人間が何となくファッション雑誌とかを見て、
勝手に考えて作ってきたけど、縫製の知識もなにもないわけ。だから、
今度は北村さんにデザインしてもらった衣装を現実に作って、それを撮影するところから始めたい。」
と語る押井守に対して、北村は

「アニメの中でよくあるセーラー服がひらりなんて本当はありえないわけよね。
でも、それって新素材を使って新しい服を作る感覚に近い。せっかく、虚構の世界で
服を作れるんだったら、どういうものが適しているのかを考えるのが課題だと思う。
でも、そういう押井さんたちみたいなやり方で映画を作るのが今後の主流になっていくと思う。」
と語っている。

 

この様に、押井守という日本を代表するアニメーション監督が、アニメ製作に
おいて衣装デザインの重要性を課題として認識し、北村道子もその認識を
共有していることからもこの方向性には非常に可能性があるように感じる。
クールジャパンとしてアニメーションとファッションデザインをパッケージングし、
二次元だけではなく三次元としても発表するなどの試みがあってもよいのではないだろうか。
これはチープなコスプレなどではなく、いわば究極的なコスプレを実現することで
もはや日本発とも言えるコスプレにリアリティーを与え、それが日常になることも
十分考えられると思う。

 

さて、皆さんは日本のカルチャーとファッションの融合についてどのようにお考えだろうか?