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90年代のパリに新風を
起こした『Purple』に
Not in Fashionを学ぶ

ファッションの構造を理解した上で
どう動くべきかを『Purple』の今を
見て考える。

ファッションの構造は富と名声のヒエラルキーであると理解した『Purple』の創刊者達が選んだ道とは一体?Not in Fashionを貫きながらも異なる表現手段

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先日のビル・カニンガムの記事では、ファッションはストリートにこそ
存在するということを記し、長きにわたり自らのフィロソフィーに従って
ニューヨークでインディペンデントにストリートスナップを撮り続けている
ことを紹介した。

「上手くやる」ことでは、ファッションの本質には迫ることなど到底出来ない。
ファッションという得体のしれない物と真摯に対峙し、その本質を見極める
ためにはインディペンデントな姿勢が必要なのだろう。
口で言うのは簡単だが、これは非常に困難な作業だ。

そんなことを考える時、想起する雑誌がある。その雑誌とは『Purple』。

現在も創刊者の一人であるオリヴィエ・ザムが編集を行うウェブマガジン
『Purple Fashion』として形を変えて残っているが、もともとPurpleは、
1992年に編集者のオリヴィエ・ザムとエレン・フライスのカップルと、
親交のあるアーティストたちが共同で手がけたアート誌としてスタートした
雑誌であり、その自由で大胆かつ斬新な誌面作りとハイクオリティな
グラフィックが話題となり90年代のパリに新風を巻き起こした。

 

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L) http://www.contemporaryfashion.net/ R) http://www.conceptual-art.net/

 

『Purple』では、マーク・ボスウィックやウォルフガング・ティルマンス、
アンダース・エドストロームなど作家性の強いフォトグラファーとBlessや
スーザン・チャンチオロ、コズミック・ワンダーなどの作家性の強いファッション
邂逅し、Not in Fashionを表現することに成功した。

 

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L) https://agnautacouture.files.wordpress.com/ R) http://3.bp.blogspot.com/

 

ファッションだけではなく、写真やアートなど様々な方面で大きな影響を与えた
雑誌であり、お好きな方も多いのではないだろうか。

しかし、2000年代に入ると、創刊者のオリヴィエとエレンは袂を分かつこととなる。
その理由について、『拡張するファッション』の著者である林央子は、

「ファッション界の構造が富と名声のヒエラルキーであることを理解したオリヴィエは
現在、『Purple Fashion』を世に送り出している。ビッグメゾンの広告を得ながら、一方で
アーティストを編集に巻き込むことによって、またはファッション誌のスターを起用しながら
アイロニーをこめた『別の表現』を見せる、という方向に向かっている」としている。

その一方、「このヒエラルキーを拒否し、広告費として多大な金銭をばら撒くスポンサーに
背を向けたエレン・フライスは『The Purple Journal』で、詩的な表現のひとつの形として、
新しい雑誌のあり方を果敢に挑戦している。
1990年代の『Purple』が刺激に満ちたブラックボックスだったのは、エレンの、他人が
見つけていないものを探そうとする強靭な精神と独自の美意識に多くを負っていた。
彼女が開拓する雑誌の可能性を見続けていたいという熱心なファンは、いまも世界中に
散在している」のである。

ファッションの本質的な構造を「富と名声のヒエラルキー」であると理解した上で別々の
表現方法を選択した二人のどちらが正しいなどと言ったことは考えるだけ無駄だ。
なぜなら、どちらも正しいのだから。

 

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http://purple.fr/

 

Not in Fashionという姿勢、態度、思想、哲学は、我々にも通底していることかもしれない。

構造的な限界を迎えようとしているファッションにおいて、Not in Fashonが新たなFashionを
創造していくことに疑問の余地はない。

前述の林央子はあるインタビューの中で
「みんな薄々気づいてはいると思うんです。でも圧倒的な情報量と、経済的、時代的な環境で、
どうしようもないと思い込んでしまっている。だからあえて「それだけじゃないよ」って
伝えたかったんです。」と話している。

 

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http://www.andersedstrom.com/
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http://www.andersedstrom.com/
 

自分の世界を広げればファッションなんてどこにでもある。それに気づけるか気づけないか。

ただ、それだけ。

 

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