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フランスのエスプリと
日本の技術力の融合で
創られる普遍性の靴

貫いてきたスタンスが環境の変化に
よって先端になるという逆転現象を
生み出しているパトリックに迫る。

貫いてきたスタンスが環境の変化によって先端になるという逆転現象を生み出しているパトリックに迫り、Cool Japanに続くWarm Japanの一端を感じる。

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PATRICKの商品を見ると不思議な感覚にとらわれる。
懐かしさと新しさが同居するその商品を始めて手にしたのは、おそらく中学生の時であったと思う。
サッカーをしていた私は、中学入学と同時に新しいスパイクを買いに行った。

 

当時はサッカースパイクにおいてナイキはまだ新興勢力に過ぎず、アディダス・プーマが中心であった頃で、
その日もアディダスを買おうと思っていたのだが、なぜか「三本線」ではなく「二本線」に目が止まったのだ。

 

もちろん、それまでにも見たことことはあったがそれがどんなものなのかは知らず、
ましてや履いたこともなかった。

 

なぜ惹かれたのかは今になってはわからないが、試着した時にされまで履いていたスパイクとは違う
履き心地の良さを感じたことははっきりと覚えている。あとで知ったことだが、誰もが憧れた
「将軍」ミッシェル・プラティニが着用したことでも有名だったパトリックのサッカースパイク。

 

そんな出会いから十数年の時を経て、残念ながらすでにサッカーシューズは製造されていないが
パトリックの思想や立ち位置、生産の背景、こだわりなどについて伺った。

 

patrick

patrick

 

 

Epokal(以下 E):まずは「French Origin, Made in Japan」ということについて伺いたいのですが、
世界で販売されているパトリックの製品はすべて日本で生産されているのでしょうか?

 

Patrick:いいえ、そういうことではありません。まず、パトリックというブランドの成り立ちから
お話しすると、ご存知かもしれませんがパトリックは、1892年にフランス・プショージュ村で、
靴職人パトリック・ベネトゥによって創業されたブランドです。
日本での製造に関しては弊社が商標権を取得した1990年代から開始され、基本的にアジア圏での
販売については、弊社のMade in Japanの商品を展開しています。

 

patrick

patrick

 

E:なるほど。デザインのベースはフランスで製造されていたものがもとになっているのでしょうか?

 

Patrick:基本的には、フランスで展開されていた時のデザインをベースにして、そこに素材や色などの
要素で現代的なアレンジを加えています。そもそも運動靴として作られていたシューズにカラーリングを
持ち込んだのは我々パトリックが最初であるということもあり、商品には出来る限り反映させていきたいと
思っています。
デザインそのものはオーセンティックなものが多いですし、フランスで創業以来培われてきたものを、
日本の職人がその卓越した技術で製造しているということが強みです。

 

E:フランスのエスプリの効いたデザインと日本の職人の丁寧な仕事のハイブリッドなわけですね。
衣服の縫製などにも通じる部分があると思いますが、職人さんの技術が製品に強く反映されまよね。

 

patrick

patrick

 

Patrick:そうなんですよね。そういったこともあって、パトリックでは姫路の工場で熟練した職人さん達に
製造をお願いしています。そういったことは大量生産はできませんし、それを目指すことはしません。
一つ一つの製品に強いこだわりを持って長く使ってもらえるような商品作りを心がけています。

 

E:ルーツや生産の背景を知ると、パトリックが目指している立ち位置というのも納得できますね。
HPで拝見したのですが、シューズのリペアもされているのですか?

 

Patrick:はい、行っています。すべてのシューズということではないのですが、スニーカーも含めて
シューズの消耗品はソールであるという考えから、愛着を持って長く履いていただきたいという思いを
リペアという形でご提供しています。

 

patrick

patrick

 

E:それは素晴らしいですね。リペアも含めてメインの客層というとどういった年齢の方が多いのでしょうか?

 

Patrick:30代中盤から50代くらいまでのお客様に特にご支持をいただいております。
リペアにも関係してくるかと思いますが、デザインやトレンドを追うよりも履き心地を含めた質を
重視される方が多いのではないかと思います。

 

E:やはり、年齢とともに見えてくるものも変わりますし、スタイル自体が変わってきますよね。
親の世代が子供に質の良さを伝えられるような製品というのはいいですね。

 

Patrick:そうですね。とは言え、10代の頃は流行りを追うのもいいと思うんですよね。
実際自分もそうでしたし、それを経てパトリックのようなものもあるんだよってことを知ってもらえたら
嬉しいです。また、弊社では商品開発の際に、店頭のスタッフやプレス担当者など商品に関わるすべての
スタッフに意見を求め、それを商品に反映していますので、幅広い年代の方にリアルに感じていただける
のではないかと思います。

 

patrick

patrick

 

今回お話を伺って、Made in Japanにこだわってシューズを製造していることに対する自負とそこに対する
強いプライドを感じることができた。

写真でご紹介したのは数ある商品の中の一部に過ぎないが、撮影中も革の柔らかさや素材使い、
そして飽きのこないオーセンティックなデザインに皆が魅了されていく様子が印象的であった。

ファッションにおいても、エコやリサイクルといったエシカルに配慮する必要性が叫ばれるとともに、
製造工程におけるフェアネスさが今後ますます重要性を増していくであろうと思うが、パトリックが
変わらずに守り・発展させてきたことが、環境の変化によって図らずも大量生産・大量消費に疑問を
感じ始めている我々にとっても先端的な取り組みとなっていることに、「変わらない」というモノゴトの
普遍性の重要性を強く感じた。

「Cool Japan」に変わるキーワードとして注目される「Warm Japan」にも通じるパトリックに改めて
注目されてはいかがであろうか。

 

patrick

patrick

Photo by Mar Shirasuna instagram @mamudsny