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作り手と受け手の相関
によってのみ循環する
創造という行為

作り手と受け手の共犯関係によって
完成するファッションデザイン。
ドーナツ化に歯止めをかけるには?

作り手と受け手の共犯関係によって完成するデザイン。普遍という真ん中なきドーナツ化現象に対抗する手段は、日常のあらゆることから審美眼を養うことだけ。

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好きなデザイナーは?と問われて、何の躊躇もなくファッションデザイナーの
名前を出すことに気恥ずかしさを感じるようになったのはファッションの相対的な
影響力の低下にも起因しているが、単純にファッションというカテゴリーへの
限界を感じてしまっているからかもしれない。

だからと言って、ファッションが様々なカルチャーを巻き込んだ複合的なメディア
として機能していたあの頃を懐かしみ、当時と何も変わらないような出で立ちで
同窓会的趣向を愉しむような懐古厨でもあるまいし、当時に戻りたいなどとは
口が裂けても言いたくはない。

現代におけるデザインの最高峰と言えば、多くの人がカリフォリニア・クパチーノの
リンゴマークを思い浮かべるかしれない。ジョナサン・アイブ率いるデザインチームは
プロダクトデザインの歴史に名を残すであろう製品を数多く作り出してきた。

そんなApple社に乞われて、マーク・ニューソンが腕時計型端末の開発に携わったと
噂されたことを知る人は多いだろう。

 

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Marc-Newson

 

家具はもとより、カメラ・時計・車・自転社・衣服・バッグ・シューズ・メガネ・携帯電話
味の素・万年筆・日本刀・猟銃などそのデザインのセグメントはライフスタイル全般に渡る
非常に広いものであり、そういったことからも非常に現代的なデザイナーであると言えることは
間違いない。

 

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dezeen

 

彼のデザインの特徴として、真っ先に挙げられるのは流線型のデザインと色使いということになるが
彼のデザインを優れたものにしているのは、むしろそのプロセスであり、そこで発揮される洞察力と
製品やブランドに対する理解、そして、普遍的とも言える形態(フォルム)へのこだわりだろう。

 

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http://static.dezeen.com/

 

少し唐突だが、ファッションとはなんとも曖昧で厄介なものだ。そこが魅力とも言えるのであるが。

前述のマーク・ニューソンをはじめとしてプロダクトデザイナーがブランドとのコラボレーションに
よってファッションデザインを行うことはそう珍しいことではないが、その多くはファッション的に
”何か”物足りないと感じてしまう。

 

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L) dezeen R)dezeen

 

それはまさに時代の空気感とでも言うべき、ファッションの感性とは雲のように掴むことはできないし、
移り気だ。逆に言えば、この空気感は誰にでも掴むことができる可能性がある。

ファッションという言葉が、作法や習慣といった意味を含んでいることからも、大きな意味では
プロダクトである以上、普遍的(不変的)な美しさをベースとして、そこにどれだけ装飾的な味付け
を施すのかのさじ加減がファッションとそれ以外を分かつのもしれない。

 

coreless

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dezeen

 

現代のファッションに大きな魅力を感じないのは、作り手の普遍性(不変性)を帯びた形態への
洞察力とそれを具現化する技術が、利益至上主義による効率化によるものであることは言うに及ばないが、
それを享受する側(受けて側)のリテラシーと言うべき感度の低下も原因ではないだろうか。

 

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美しさはどこからくるものなのか。その答えにたどり着くのは容易なことではないが、日常の中で美しいと
感じるか感じないか、その境界を探ることは誰にでもできる。そうした審美眼がライフスタイルを更新する
可能性を秘めている。もちろん、外側だけでなく内側や背景の美しさにも目を向けなければならないが。

 

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http://static.dezeen.com/

 

難しいけど簡単。
ファッションが「不変」と「変化」という真逆の二つの意味を内包しているのと同じように。