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パリが認めた日本人画家
レオナール・フジタが
願った日本の文化的成熟

日本では評価されずパリでその才能を
開花させたFoujitaが案じた日本の未来

日本では評価されずパリでその才能を開花させピカソにも賞賛された日本人画家であるFoujitaが日本に求めた文化的成熟とは?

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ファッションシーンを眺めていると、東京で一定の成功を収めたブランドが
次なる飛躍を求めて海外コレクションへと発表の場を移しており、最初から
海外を目指しているデザイナーたちにとって、東コレはステップにすぎない
のであろう。

古くは御三家がそうであったように、その後もいくつものブランドが海を渡っている。
最近でもその傾向は継続しており、mintdesignsなどが来季から海外で発表を行うそうで、
ファッション関係者の胸中は人気ブランドの相次ぐ海外挑戦に複雑であろう。

海外への挑戦をきっかけに、日本仕様から海外仕様へと舵をきることで、魅力が
損なわれてしまっているのではないだろうかと思うこともある。

ファッションに限らず、アートなどにおいても昔から本場はヨーロッパ・アメリカであり、
数多くの表現者たちが海を渡った。そんな中で、海外にアトリエを構え、現地の
コミュニティーに属して作品が認められた日本人はそう多くはないだろう。

そんな中でも、最近映画が公開されたレオナール・フジタこと藤田嗣治は、異端の
アーティストといえるだろう。アーティストとして日本では一般的な知名度はさほど
高くはないだろうが、ファッションに関心をお持ちのかたであれば、ラフ・シモンズが
ジル・サンダーのクリエイティブ・ディレクターであった2010年の春夏シーズンで、
レオナール・フジタの絵画を大胆に配したコレクションを記憶している人も多いのでは
ないだろうか。

 

foujita

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http://www.hypebeast.com/

 

そう、あのコレクションはラフ・シモンズがジル・サンダー時代に残した作品の中でも
屈指のコレクションであり、多くの人が度肝を抜かれた美しいコレクションだった。

 

foujita

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L) http://www.hypebeast.com/ R)http://www.hypebeast.com/

 

一目で彼の作品とわかるその絵画は、独特のセンスと圧倒的な技術が創り上げたものであり、
のちの研究によってベビー・パウダーを使用していたことが判明した乳白色の肌色とその質感は、
パリのアートシーンでも高く評価された。

 

foujita

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https://s-media-cache-ak0.pinimg.com/

 

エコール・ド・パリで多くの芸術家から高い評価を受けていたにも関わらず、存命中
フジタとその作品は日本では全くと言っていいほど日本では評価されることはなかった。
映画でも描かれているように、従軍画家として戦地に赴き戦後はGHQからも追われる身と
なったフジタは、再度フランスへ渡り、その後亡くなるまで日本の土を踏むことはなかった。

 

foujita

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L) https://s-media-cache-ak0.pinimg.com/ R)https://s-media-cache-ak0.pinimg.com

 

日本よりも世界で評価を受ける日本人は数多いることだろう。また、海外で評価を受け、その影響から
国内で評価されるということもしばしばある。日本に限らず隣の芝生は青く見えるのは古今東西同じ
なのかもしれないが、やはり自国の文化を正当に評価できない傾向はあるように思ってしまうのは
私だけだろうか。少なくとも自分が良いと思いそれを表現すればそれで良いだけなのに。

権威的なものに認められることだけが優れている証明ではない。それぞれが自分の物差しを持ち
自らの尺度で目の前のモノやコトを判断しさえすれば、カルチャーが根付かないと言われる
日本にもそれが根付く日もそう遠くはないように思う。