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「全ての人間は芸術家」
と訴え続けた社会彫刻家
の声に耳を傾ける時は今

現代アート界の稀代のスーパースターが提唱した
思想が今という時代に再解釈を求めているように
感じる。これからのカルチャーのあり方とは?

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「全ての人間は芸術家」
と訴え続けた社会彫刻家
の声に耳を傾ける時は今

現代アート界の稀代のスーパースターが提唱した
思想が今という時代に再解釈を求めているように
感じる。これからのカルチャーのあり方とは?

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「全ての人間は芸術家」
と訴え続けた社会彫刻家
の声に耳を傾ける時は今

現代アート界の稀代のスーパースター
が提唱した思想が今私たちに再解釈を
求めているように感じる。

フェルトの帽子とフィッシャーマンベストがトレードマークのその男は、世界各地で「対話」を行い
オープンなマインドで、アートのあるべき姿を探求し・語り続けた。

 

voice

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https://damiyrsaleem.files.wordpress.com/

 

アンディ・ウォーホルと並び、現代アート界のスーパースターであった彼だが、上記の「対話」を
通して社会と関係し、その行為自体が「社会彫刻」と呼ばれるように芸術を応用し社会問題を解決
していくべきなのかを問い続けた。

そんなボイスの作品は、とてもわかりやすいとは言えないものが多いが、ファッションデザイナーたちに
大きなインスピレーションを与えてきた。

 

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L)http://1vze7o2h8a2b2tyahl3i0t68.wpengine.netdna-cdn.com/ R)http://meganlevacy.files.wordpress.com/

 

最近であれば、ジョン・ガリアーノ・オムがコレクションのテーマとして彼をインスパイアしていたし、
少し前にはミハラ・ヤスヒロも同様にコレクションテーマとしていたが、最も強いインパクトを与えたのは
アントワープの伝説、アンジェロ・フィグスの作品だ。

アントワープの卒業コレクションで、未だ破られていない歴代最高得点を獲得した彼のクリエーションは
一部のファッション関係者の間では語り草になっている。もはや、ファッションの領域には収まりきれない
彼の作品には、ヨーゼフ・ボイスの作品に着想を得ているものがある。

 

voice

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http://www.e-flux.com/

 

度々、Epokalでも問いかけていることではあるが、ファッションには良くも悪くも軽さが付きまとう。
半年に一回、最近ではもっと早い周期で新たなトレンドが生まれては消費され消えていく。

乱暴に言えば、それはほとんどの人にとってどうでもいいことであり、そうやってファッションはどんどん
社会性を失っていくように感じる。

ヨーゼフ・ボイスの遺した「人間の行う活動は労働あれ、何であれ、すべて芸術であり、すべての人間は
芸術家である」という言葉は、彼が活動を通して主張し続けた「社会彫刻」そのものを端的に表現している。

これは、現代という社会に生きる私たち一人一人が創造性を用いて、自分で考え、自分で決定し、自分で行動し、
社会を作り上げていくべきだという考えに他ならない。

 

 

ボイスは、東西が分裂していたドイツの状況下において、体制や資本などではなく、人々の「創造性」こそが
社会を形成するとし、ここで言う「創造性」とは単に芸術作品を作るときだけに使われるものではなく、
誰もが持っている能力であるからこそ、「誰もが芸術家である」ということになる。

私たちの日常的な「労働」という営みをどのようにしてに「芸術」として再定義するかということであり、
それは彼が提唱した「社会彫刻」のある意味完成型であり、「誰もが芸術家である」という有名なテーゼの
実現でもあった。

しかし、現代の産業構造の急激な変化によって、ボイスが実現しようとした「ユートピア」を越えてしまい、
今では誰もが、自分から情報や意思を発信することを強いられ、高い創造(想像)力やコミュニケーション能力を
求められ、あたかも芸術家のように生きられることを強制されている時代であるとも言える。

こうした状況はある意味でボイスの「誰もが芸術家である」というユートピアは実現したとも言えるが、皮肉なことに
それは人々が皆幸福を実感できるようなユートピアではないのかもしれない。

 

ボイスが主張した「誰もが芸術家である」という言葉を、日々の暮らしであるライフスタイルをいかに愉しく、
美しく、豊かに生きることができるかを創造(想像)することと捉え直し、一部の人がクローズドな世界から
発信されるトップダウンのカルチャーではなく、ボイスが訴え続けたような誰しもがある意味芸術家のように
オープンで透明性の高く、「自分たちのもの」と言える新たなカルチャーの発信が必要なのだろう。

新しい世界は、いつでも私たちの眼前に広がっているはずだ。

 

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