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常識や慣習に囚われずに
思考の枠を外へと広げる
ことで世界は変わるか?

ファッションは誰のためにあるのか?
ヒッピー・カルチャーの本質が今の
ファッションに与える影響を考える

今のファッションは果たして誰の為に存在するのか?テクノロジーは必ず社会を良くすると信じていた彼らの思想はファッションの可能性も拡げるくれる。

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パート1にも記したが、ジョブズが引用したことで、有名となった
「Stay Hungry, Stay Foolish」のスチュワート・ブランドが
ハードコア・ヒッピーであったことをご存知であった人は少ないだろう。

 

hippie

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L) http://www.buzzfeed.com/ R) http://s3-ec.buzzfed.com/

ブランドはスタンフォード大学の生物学部卒というエリートだ。

徴兵後にコミューンに出入りするようになったのであるが、「ホール・アース」
というキャッチフレーズもこの頃に閃いたようで、NASAに対して宇宙から撮影した
「丸い地球(ホール・アース)」の写真を公表するように運動を起こした。
これは、あのアポロ11号が月面着陸を果たすよりも前のことで、ブランドはその写真が
あることによって人類はひとつの星にいると実感でき、共同体意識が芽生えるはずだと
考えたからだ。

 

hippie

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 http://www.moma.org/

そして、1968年には遂に『ホール・アース・カタログ』を創刊する。
この雑誌については既にご存知の方もいるかもしれないが、簡潔に紹介すると
ヒッピーが「自力で生きるのに役立つ道具」をユーザーの視点に立ち詳細に
レビューするガイドブックで、DIYのための道具等が図面までつけて紹介される一方で、
その内容は地図や哲学書、科学書など「思考に刺激を与える本」も紹介するなど
多岐にわたるものであった。

ブランドは現在も環境活動家としてアクションを行っているが、彼の発想は一般的な
環境活動家とは一線を画している。

 

hippie

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 http://pandoraspromise.com/

なぜなら、彼は文明の進歩を否定することがないからだ。

否定するどころか、むしろテクノロジーが進歩することによって地球環境は必ず
よくなるはずだと信じている。

 

Power to the Peopleに由来する「個人の手に道具を!」という雑誌創刊のコンセプトも

その表れの一つありで、雑誌ホール・アースにおいて「パーソナルなコンピューター機器」が
初めて紹介されたのは1974年であることからも、その思想とともに知識やテクノロジーに対する
アンテナがかなりの高感度であったことがわかる。
「コンピューターを個人の手に!」というキャッチフレーズは、まるでスティーブ・ジョブズの
専売特許のように思われているが、その原型は1960年代末に社会変革を夢見たブランドのような
ヒッピーたちにある。

その後1990年代に入ると、ブランドたちは、“世界最強のテクノ・ジャーナリズム”『WIRED』の
創刊と編集にかかわるようになる。
『WIRED』といえば、編集長クリス・アンダーソンがフリーミアムについて書いた
『FREE/フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』を書いていることを考えると、全てのことに
ヒッピー・カルチャーが通底していることがわかる。
そして、現在刊行されている『WIRED』にも『ホール・アース・カタログ』にあったヒッピー的な
精神性が受け継がれているのがわかる。

 

hippie

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http://glaciersaremelting.files.wordpress.com/

このように1960年代に生まれ、形を変えながら継承されてきたヒッピー・カルチャーであるが、

その本質は何なのであろうか。

ある男は、次のように話す。

「ヒッピー・ムーブメントの本質は自分が変(ヘン)でもいいと認めることだったと思う。
常識や慣習にとらわれず、思考を枠の外に広げる。それが大事だった」と。

アップルの共同創業者のウォズニアックも同様に、

「当時、まわりには僕たちより少し年上のヒッピーたちがたくさんいた。
この人たちはみんな平等で、大企業に従属しない、よりよい世界を作るテクノロジーを
生みだそうとしていた。ふつうの人達に力を与えるための技術こそが正しいんだ、と。
ぼくはこれまでこの理想をあきらめたことはないよ」

 

hippie

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http://heresthethingblog.com/

その思想や哲学が、のちの社会に大きな変革をもたらすこととなった
ヒッピー・カルチャーは、今のファッションにも変化をもたらすだろうか?

一部のマニアや富裕層向けに作られ消費されゆくファッションの常識や慣習に囚われず、
思考を枠の外に広げることによって、本当の意味でファッションを私たちの手に取り戻す
ことができるのかもしれない。